入職してから、コビーの食育レベルの高さに改めて驚かされました。例えば、カレーはスパイスを調合してカレー粉から作りますし、コンソメスープは鳥ガラを10時間以上も煮込んで仕上げるんです。
「ここまで本格的なのか」と思いましたね(笑)。しかも、調理スタッフを率いる総料理長は、有名ホテルで総料理長を務めていた方。「厳しい人だったらどうしよう」という不安もありましたが、ささいな質問にも丁寧に答えてくださり、学校では教わらないような調理技術をたくさん教えていただきました。
あるとき、給食でフキを扱ったんです。フキは独特の苦みがあるし、子どもたちにはハードルが高いかも…と心配していたのですが、総料理長に教わった方法で調理したら、みんなパクパク食べてくれたんです。下処理の仕方を変えるだけでこんなに食べやすくなるなんて…と、目からウロコでした。
ほかにも、総料理長からは調理の技術だけでなく、「コンソメはフランス語で“黄金”という意味があるから、スープは丁寧にアクをとって澄んだ色に仕上げることが大事なんだよ」といった知識も教わりました。
入職当初は、「早く作業をしないと」と焦ってばかりいましたが、料理の本質を学んだことで、料理そのものに対する向き合い方も大きく変わりました。その結果、新園の開設時には調理を任されるまでになり、今では責任ある立場としてプレッシャーを感じながらも、充実した日々を過ごしています。
コビーに入職して2年目のとき。家庭の事情で引っ越すことになったんです。当時勤めていた園からは通えない距離だったので普通なら退職するようなケースでしたが、新居のそばにグループ園があり、異動できたおかげでキャリアを継続できました。
これもたくさんの運営園を持つコビーだからこそです。私はこれまで3つの園を経験しましたが、すべて「笑顔が絶えない職場」でした。今は後輩を指導する立場にいますが、新人の頃の大変さを知っているので、自分も後輩を助けていき、働きやすい職場を作っていきたいですね。